FUSO TECHNOCENTER

技術と人を集約し次世代を見据えた新社屋
創業70周年を迎えた節目の年である2016年、香川県高松市郷東町にフソウテクノセンターを開設しました。次世代の技術開発と人材育成、および研修の拠点としてはもちろん、一般開放して地域の方とのコミュニケーションの場、災害時の避難場所としても活用していきます。
コンセプト
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水と共に生きる
次世代に向けた上下水道設備や鋼管の設計・施工および製造などの専門技術をさらに向上させる研究・開発を行うとともに、市場ニーズに合った技術開発を推進します。 -
人を育む
各部門の業務を集約することでコミュニケーションと業務効率の向上をはかり、グループ全体の社員に研修を行うことで「FUSOブランド」を支える人材を育成します。 -
地域と共に成長する
食堂を一般に開放し、地域のコミュニケーションの場としています。また、災害の際には体育館を一時避難所や津波避難ビルとして開放、防災拠点として地域に貢献します。
地域貢献

ガラスの滝を利用したマイクロ水力発電
地球環境への優しい配慮
建物内は自然エネルギーを最大限に利用した、エコで快適なオフィス環境を実現しています。例えばエントランスにある滝を利用したマイクロ水力発電や、空調負荷を低減する冷媒撹拌装置を設置し、実証を行っています。また、執務スペースでは自然換気、自然採光、成層空調のシミュレーションを行うなど、地球環境に配慮した設備を備えています。

低騒音、微風で発電可能な風力発電「ダイナミル」

冷媒攪拌装置により空調効率をアップ

太陽光発電用パネルも設置

日光遮蔽ルーバー、LowEペアガラスを採用

地域住民の避難スペースとして対応できる体育館
災害時にも地域に貢献できる体制づくり
南海トラフ地震などの大規模災害時に対応できるインフラを確保し、地域の防災拠点となる体制を整えています。備蓄庫を設けた体育館は1階を一時避難所として開放、2階は津波避難ビルとして、万一の際には地域住民を受け入れます。また、非常用電源や耐震性貯水槽の設置など、BCP対策も考慮した機器を備えています。

24時間のバックアップが可能な非常用発電機

自社用、地域用両対応の備蓄庫

飲料水を20t確保した耐震性貯水槽

災害時には、かまどとして利用できるベンチ

中庭の水盤の仕上げには四国産の庵治石、那智黒を採用
地域活性化に向けた取り組み

中庭の水盤の仕上げには四国産の庵治石、那智黒を採用
四国で創業、発展してきた企業として、フソウテクノセンター建設の際にも地元企業のさらなる発展と活性化に貢献したい、と考えました。そこで中庭の舗装材には四国産の石を、執務室の大天井や壁には四国産の杉板を採用するなど、地域で脈々と受け継がれてきた材料や産業の価値を、働く者や訪れた人に伝える、そんなオフィスづくりを行いました。

執務室の大天井と壁に四国産の杉板を採用

一般客の利用も可能な食堂は近隣住民の憩いの場

エントランスのベンチは四国産の杉一枚板を使用
セキュリティ
館内のセキュリティレベルを3段階に設定
- レベル1
来客ゾーン - 受付対応による人的対応
【1階エントランス、一般エリア】 - レベル2
一般従業員ゾーン - ICカードによる入室制限
【体育館など1階、2階・3階執務室】 - レベル3
研究ゾーン - 特定されたICカードによる入室制限
【ラボ(研究)エリア】
研究開発
よりよい水環境を創造する製品開発へ


技術開発ラボは5つのエリアに区分けされています。
■上水技術開発ラボ
卓上試験による基礎研究を徹底的に行い、新しい上水処理方法の有効性を検証。研究成果を新たな付加価値を持つ製品開発につなげます。
■下水技術開発ラボ
基礎研究とその分析結果を緊密に連携、フィールド実験につながる新下水処理技術の種を緊密に連携。
フィールド実験につながる新しい下水道技術の種をまきます。
■微生物分析ラボ
多種多様な微生物の中から、環境浄化できる有用な微生物を単離培養し、付加価値の高い生物処理システムを開発します。
■計量分析ラボ
微量物質を測定できる高性能分析機器を熟練した技術で操作することにより、水質異常の原因物質を迅速、正確に検出します。
■実証実験エリア
基礎研究で得られた様々な知見を結集し、市場ニーズに応える製品へと昇華させ、よりよい水環境社会の創造に貢献します。
研修
フソウ技術発表会、現場やラボでの新入社員研修など、グループ全体で社員研修を行うことにより、「FUSOブランド」を支える人材を育成します。
フソウ技術発表会

新入社員研修

建物概要

フソウの丘から望むオフィススペース
さまざまなコミュニケーションを生み出す建物
水盤を配した中庭を中心に、執務スペースや吹抜、体育館、食堂、渡り廊下をぐるりと回る動線を想定。その途中にはライブラリーやミニキッチン、ホワイトボードのあるコミュニケーションスペースを設置し、社員同士の会話のきっかけとなる場をつくりました。また、エントランスホールにはお客様に情報を発信するデジタルサイネージを設けています。

中庭と吹抜に面した会議室

会話を生み出すコミュニケーションスペース

エントランスホールの大型デジタルサイネージを通じ、お客様に情報を発信

回遊の動線となる渡り廊下

お客様のおもてなしに生かされる本格的な茶室
- 敷地面積
- 13,406.41㎡(約4,060坪)
- 建設面積
- 3,002.48㎡(約910坪)
- 延床面積
- 5,277.01㎡(約1,600坪)
- 建物用途
- 事務所、体育館、飲食店(食堂)
- 構造
- RC造
- 屋根
- 鉄骨造
- 階数
- 地上3階建て